思考があちこち

好奇心が止まらない人のゆるい日常

イギリス人は本当に紳士なのだろうか?

英国紳士とかイギリス紳士とかイギリス人=紳士は、国境を超えて根付いている。過去にイギリスへ半年ほど留学へ行っていたことがあるので、当時感じていたことを思い返してみた。

私が日本人という点で、彼らにとって少し異色の存在ではあるから、接し方はこの限りではないことをご承知おき願いたい。

 

ドアを開けて待っててくれる

紳士だなと感じた行動で1番多かったのは、ドアの開閉時に開けて待っててくれることかな。10メートルほど距離が開いてても待っててくれる男性もいる。日本でも後ろを気にしてくれる人はたまにいるけれど、あまりない経験と感じた。デートのマナー的な感じでドアを開けてくれるのは当たり前のようか感じがあるけど、知らない人を待っててくれるのは新鮮でござんした。おまけに、Thanksっていうと 必ずニコってしてくれるのがニクいね。

 

家まで必ず送ってくれる

寮住まいで門限はなし。パブで夜遅くまでイベントやってたこともあって、帰りが深夜になることもザラにあった。みんなで帰るときはもちろん、途中で抜ける場合も誰かが家まで送ってくれることが当たり前。「帰るね」というと、誰かが申し出て送り届けてくれる。こういう時に恋が芽生えちゃったりするんだよね。女の子も送ってくれてたから、留学先だったし、コミュニティの文化もあったのかもしれないけどね。

 

店員さんにとても丁寧

レストランで店員さんに対してとっても丁寧に接する姿には感動した覚えがある。横柄な態度は論外であるものの、わざわざ目を合わせて話す人って少ないと思うの。そこを相手の目を見て注文したりお話ししたり、対等に相手を見ているように感じていた。しまいには、Thank you so much for〜とまで言えるから、お互いポジティブなコミュニケーション取れて嬉しいよね。自分が店員さんの目を見て話すようになったのもこのことがきっかけかもしれない。ただ、言葉にして感謝を伝えるのは少し小っ恥ずかしくて早口になってしまう。話はそれたけど、優しいというか相手を尊重しているなと感じる。

 

だからといって完全に上品ではない

はっきり言って口悪いひと多いし、bastard やf**k offなどわたしもさまざまな汚いスラングを身につけてしまった。クラブでは、どの世界線でも同じように絡みついてくる。(シャイボーイは別)変に自信家で、「あの子は怖い」「あの子は冷たそう」「あの子はイケる、よし、あの子のとこいこう!」の選り好みしてる人なんかもいる。(ちなみに私は冷たそうだって。ココでも変わらないんだなぁ、、)上品な紳士だけじゃ楽しくないからね。みんな1人の人間!個性豊かで尊かったよ。

 

ちなみに奢るか割り勘は相手次第

デートは男性持ちっていう価値観はイギリスにもある。自分のかつての恋人は、初めてのデートから付き合っているときも全て払いたがる人で(たぶん、私が留学生でお金がないからってのもある)だいぶ甘えさせていただいた。恋人以外でも、学生でも太っ腹な人は遊ぶたび何かと支払ってくれることもある。

ところが、知人の場合はイギリス人彼氏とは毎度ご丁寧に割り勘をしていたそうな。彼女たちの初めてのデートの話は覚えてないけど、きっとそういう価値観を持っているのだろう。日本と同様、人それぞれである。

 

私が出会った英国紳士たちはみな個性豊かだったから、一括りにするのがなんとも難しい。けど、それぞれ違った紳士の定義を心に持っているのだろう。私たちが持つ価値観のようにね。

 

あぁ、心を燃やしたイギリス留学時代が恋しくなってきた。

ひさしぶりにスプライトを飲んだ日に思い出したこと

最近、ミセスグリーンアップルというアーティストのライブビューイングを観るために映画館へ行きました。

喉が渇いた私は無性に何か飲みながら鑑賞したいと思い、ドリンクを買いに並んだのです。選んだのはスプライト。

在宅が多いこともあり、水・茶・コーヒーしか飲まない自分は、久方ぶりに甘い炭酸ジュースを口にしたのです。しゅわしゅわと口に広がる炭酸とさわやかな甘みと共に蘇ったのは、数年前のシンガポール旅行でした。

 

フライトで訪れていたときから年中暑いとは知っていたものの、私か訪れたときは特に暑く、ずっと喉が渇いていたんですよね。普段飲まないコーラやスプライトがやたら美味しく感じて、毎食時に飲んでいたんです。現地にいると美味しくなるあの感覚は、なんなのでしょうね。日本にいたら、絶対にお茶を選ぶのに。

 

ミーハーではないし、染まりやすいタイプでもない。日本にもあるはずなのに普段飲まないものを、積極的に飲みたくなってしまう不思議な体験でした。一緒にいた連れには「外国にいるからだよ」といわれています。

 

その後日本に戻っても炭酸飲料が前より好きになったとかはなく、ずっと水やお茶を飲んでたと記憶しています。

 

そういえば、イギリス留学時代にも同じ現象に遭ったなぁ。日本で好んで飲むことはなかった紅茶を、毎日飲むようになったのです。甘いものには、紅茶が必要になったのもこのとき。紅茶に関しては、日本に戻ってからも大好きでよく飲んでおりまする。

 

海外かぶれという言葉があるけれど、海外に行って染まるのは楽しいことだと思う。一旦染ってみて、また戻ると新しい自分になっていたりするもの。自分の好みや価値観、思考が洗い出されていくんじゃないかな。

 

と、ふと手にした飲み物から湧き出た思い出で、また話が飛躍してしまいました。

ワンピースのワノ国が長いけど面白すぎた件

さて。20数年にわたるONE PIECEに、数ヶ月で追いついてみましたよ。アニメで。

今は、ワノ国編が終わって新章に突入したところだったのね。ワノ国もいつものごとく、長い章だったけど色々と素晴らしかったので整理したいと思う。

自分の好みっていうのもありますけども、ストーリーの順不同で、見どころをPUしてみます。

 

最悪の世代のトリオが再集結

ルフィ、ロー、キッドの再集結で思わず嬉しくなったのです。カイドウの対面したときは、シャボンディで海軍と敵対したときと同じ並びで、なんだか胸が熱くなる…

なんてたって、クールなローが負けず嫌いな一面を見せるのが可愛い。化学反応というやつかな?3人それぞれが船員には見せない態度で、お互いにほどよい牽制と交流をするところがたまりません。このトリオの再集結はとにかく楽しみにしていた!

 

ストーリーが緻密

ワノ国辺はとにかくあらゆる要素がつながっていく、緻密なストーリー性も魅力。誰と誰にこんな繋がりがあったとか、ある人の正体だとか、、少し頭が追いつかなくなってくるけど、話がつながっていくたびに引き込まれていきました。

 

明らかになるいままでのつながり

これまで登場したサブキャラだったり、大物海賊の過去が明らかになったりなど、今まで気になっていたことが色々と明らかになります。

白ひげとかロジャーの過去、ビッグマムの過去、おでんがポーネグリフを読めることなど。洗い出したらキリがないけどざっとこんな感じですね。伏線回収ってなんとも言えない気持ちになるじゃないですか。そんな気分が連続しました。

あと外せないのは、頂上戦争でなんとなく気になった白ひげ海賊団の和服の美男…ワノ国の武士イゾウだったんてすね。白ひげのメンバーになった経緯も含め、なるほどー!となったのです。こういうストーリーの回収、だいすきです!

 

モモの助の成長

パンクハザードで麦わらの一味に出会って、ルフィのいろんな言葉に触発されてきたモモ。モモの助の覚悟が本当にかっこよくてしびれたのも、ワノ国の魅力でした。子供ながら背負うものが大きくて、でも子供だから力が足りなくて、葛藤と戦っていたんですよね。ルフィは厳しい言葉をかけながらモモを激励して、その度にモモは成長して、1人で大きな決断までできるようになって。ついに自分が20年歳をとることでカイドウと対等になって国を救うという決断に至る。モモの覚悟がなかったらワノ国は救えなかったもんね。(中身は子供だけど)大人になったモモ、凛々しくてとってもかっこよかったです。

 

胸糞キャラ祭り

みんな大嫌いな黒炭オロチに裏切り者のカン十郎、個人的には疫病を作ったクイーンやうるティも嫌いで、とにかく鬱展開を続々ともたらしてくるキャラが登場します。ドレスローザもなかなかに腹立ったけどドフィはカリスマティックな部分があったんですよね。オロチに関してはカイドウの威光を利用している上に小心者。成り上がったのも黒炭の親戚?の妖術で、やり方がとことん汚いのよね…自力でのし上がったのであれば尊敬できる部分もあったかもしれないのに、ワンピース屈指の残念な人でした。スパンダムと同じにほひがします。胸糞のわるさを通り越して空虚で可哀想な人に思えてくるんですけどね。ちなみに、うるティは騒音系なので苦手でありんす。

 

エースが関わってる…!

みんな大好きエース!私もとっても好きなのですが、ワノ国に希望を与えた存在でしたね。頂上戦争でリトルオーズに傘をプレゼントしてた回想がすごく好きだったんだけど、お玉に教わったんだなあとじんわり。海賊として捕まって食料やらなんやら奪われたのに一切怒らず、むしろ国を救おうとしたのもエースらしさが満載。エースが人々の心の中で生きていて、本当によかった。この男の再登場(回想だけど)どれだけの人が喜んだたろうか。やっぱりどこまでもルフィの兄貴でカッコイイ男だと思いました。

 

逆裏切り的なシーンも面白い

カン十郎は裏切り者だったけど、逆に敵と思いきや味方でした!みたいな度肝抜かれる展開なんかもありました。あの血も涙もなさそうな狂死郎親分と、小紫太夫の関係性がわかったときは興奮してしまったなぁ。小紫が生きていた時点で何かワケありだろうと思ったけど、20年間秘密を守り続けた2人の心の強さに脱帽。そうするしかなった境遇にあった苦しさを思うと胸がいっぱいになりましたね。

 

演出がかっこいい

白いイノシシを倒したおでんの必殺『桃源白滝』が繰り出された時の文字の演出がすてきでした。漢字っていうのがまたね。日本らしい世界観がかっこよく映し出されていたと思います。

 

そんな感じで上げればキリがないのですが、ワノ国のことならいくらでも語れそうです。

元CAがJAL機と海保の衝突事故について感じたこと

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1月1日の地震に続き、2日に発生したJAL機と、海保航空機の衝突事故。私がニュースを目にしたときは晩飯前で、飛行機が燃えてるLIVE映像が流れているだけの状態でした。

営業便ということがわかると、次に気になるのは乗員乗客の安否ですね。映像を通して得られる情報は燃え上がる機体と黒煙が充満する機内、ふくらんだスライド(脱出のすべり台)で、脱出が間に合ったのかさえわからくて非常に気が重く、食事がのどを通らない時間でした。

 

結果、全員脱出とのことで胸をなで下ろし、ほぼ満席の状態で全員脱出させた乗務員は本当に素晴らしいと思いました。訓練を受けているとはいえ、全てが訓練通りに行くことなんてありませんからね。

とはいえ、命の重みに変わりはなく、海上保安庁の方々がお亡くなりになったことは残念でなりません。

 

このような事故が起こらないよう厳重な体制がしかれているのは、航空会社で働いていた自分はよくわかっています、でも人間が関わる以上、些細な聞き間違いや見落とし、勘違いなどからさまざまな要素が絡み合って事故を引き起こすことがある。もちろん、そうならないために最善を尽くさなければいけないのですが。

 

さらに現場に人が足りてなかったりすると、業務負担が増えて焦りが出るから、1つの業務に注げる集中力も削がれる。そんな状況が出来上がれば、当然ミスが起こる確率も増えるわけです。

だから原因を突き止めるだけじゃなくて、その周りの環境まで目を向けて欲しいと思います。誰のミスが発端かは突き止めるべき。それはその人を悪者扱いするためではなく、ミスの根源として、現場の状況やそもそも管理体制を見直す必要があるかもしれないからです。

 

私は長いことCAとして働いてましたが、乗客に飲み物をこぼしたことや飛行機内であれば手を切る程度のケガの発生でも、会社にその時の状況を事細かに報告することが求められていました。事情聴取のような時間は、内容によっては本当に苦痛です。

そういうレポートの積み重ねで今のマニュアルや機内設備に繋がっているんだなと思う反面、長年解決しないトラブルも、ある。それを突き詰めていくとだいたい人手不足に行き着く気がします。

今回は管制のやりとり内容について言われてますが、そんな問題が隠れていたりするかもしれませんね。米国でも管制官の人手不足はかなり深刻なようで。詳しいことはわかりませんが人命を預かり、いつも危険と隣り合わせの現場が労働環境に喘いでるとしたら非常に心苦しい。

 

どうか、悪者探しのような視点ではなく、根本原因を突き止めていかに再発しないか、そしてこれから起こりうる事故のリスクを排除することに注力してほしいと願っています。

来世ちゃんならぬ30ちゃん。

私、とってもだらしないんです。

どれくらいだらしないかというと、自分がやったことはやりっぱなしにしてしまうんです。

脱いだ服は、そのまま。読んだ書類は置きっぱなし、みたいな…自分の動いた空間がそのまま残っているような感じである。

 

そして、決めたことができない。勉強しなきゃいけないことから逃げていて、勉強したいことは始めたらすぐ満足してしまう。このブログもそう!

 

人への返信も遅い。恋人でさえも、、

極度の面倒くさがりで結局全てが中途半端なのよね。

 

こんな私ではいけないと思ってるずっと。なので、30を節目にけじめをつけようと心に決めたこの頃。

 

30の目標は、税金と相続について勉強すること。

 

親族との話題にはついていかないとね。

暇な時間があるとどうしてもアニメを見てしまうから…(最近英語でサブカル系のブログ書き始めたので)

 

そして、身の回りを綺麗に過ごす習慣をつけたい。

 

とりあえず、今請け負ってる仕事のためONE PIECEは制覇したい。

 

「進撃の巨人」の余韻に浸る日々。

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月初にアニメが完結してしまいましたね。

お仕事の一環で「進撃の巨人」を追いかけることが出来て非常に幸せ。日本が誇れるアニメだ。

 

最終回も名シーンだらけだったけども。

あの骨の上で足場がない中戦うの怖すぎて見ていられない…なんてこと言いながら目は離せませんが。

 

やっぱり、足場守りながら戦うなんて…ていう展開だ。みんなが立体起動装置が命綱になった状態で吊るされてるところは絶望的。でもジャンがライナーに「お前の鎧はなにかといつも壊れるから」って感じのこと言いながら手を離さないってことばに萌えたり、コニーを守って負傷して抱えられてるリヴァイに萌えたり…

 

絶体絶命の中でアニの「ミカサあんたちょっと邪魔」のはいり方が自然すぎてなんだか笑ったし、絶体絶命のときに鳥の巨人化したファルコにも神秘を感じた。ファルコはキーマンだったのなぁ。ピークが骨の上をてくてく走りながら巨人化する姿も可愛くてやられたさ!

 

アルミン×ジークの対話は本当に心動かされる。あれから毎日、何気ない出来事が幸せだって考えるようになった。アルミンって本当すごいな。頭の構造と心の構造どうなっているんだろう。哲学者であり提唱者よ、彼は。

 

巨人たちの加勢は胸が熱くなったな。なくなっていった人たちがもう一度登場したような気がした。何よりグリシャがエレンを止めるために加勢するところはグッときたが、どんな気持ちだったんだろうなぁ…ジークが「一応感謝するよ」っていったときの悲しそうな笑顔もよかった。

 

改心したジークでも、リヴァイは容赦なく首を切り落とした瞬間は素晴らしい。音楽も相まって原作とは違った迫力!ほんで、最後までエルヴィンに誓ったことを守るあたりも熱い男だな。リヴァイは本当に唯一無二なキャラだ。

 

なんかみんな巨人化したあとさ、、巨人が駆けっこしてるようなふざけてぴょーんって走るとこ笑っちゃったの私だけかな?笑えないシーンなのにさ、、

 

最後はエレンとアルミンの巨人同士の戦いが熱くて、これぞ漢!!となったな。リヴァイがエレン巨人のの歯に雷槍をぶち込んでミカサが中にいるエレンの首をはねて。。もうその瞬間が芸術的で鳥肌がたつ。エレンの瞳に悲しくの微笑むミカサが映るのなに?!それぞれの過去や抱える思いを知ってると、心がぎゅーっとなるのです。

 

そしてエレンとアルミンの会話。ここの改変部分もよくて、血に濡れたエレンの大義が救われたね。一緒に罪を背負って地獄でまた会おうって。エレンは1人じゃなくてよかった。

 

全ての巨人化が解かれて、エレンの目的を知ったみんなが歓喜するシーンはじんわり。失ったものが多すぎたリヴァイの、切なさと喜びが混じったなんとも言えない表情と、流れた涙の重さよ。。BGMの「theDOGS」で壮絶なあとの平和的な終わり?にリヴァイがマッチしすぎてあかんかった。リヴァイよ、生きててくれてありがとう。

 

あれ、でもわからなくなった。巨人化とくことと地ならしで人類の8割を滅ぼすって、なんか関係あったのか?地ならしはエレンがやりたかったから?世界をリセットするため?エレンが想像してた景色は壁の外に人類がいない世界だから?もう一度見返してみようと思う。

わからなくなるなぁ、ほんと。だからこそ、いくらでも見て考察するのが楽しいのだが。

 

ところで、アニってちょいちょい可愛いんだよな。アルミンか誰かが「僕たちは調査兵団だから」って言ったあと「私は憲兵団だけど…」ってボソッというの。

確か完結編になる前のシーズンかな。ジャンがライナーを殴ったかなんかで、庇ったガビも巻き込まれたあと。次の日ジャンがガビに謝って、ジャン「お前には謝らないからな、ライナー」ライナー「あぁ、それでいい」てやりとりのあとも、アニは「私は…?」ってつぶやく。こんなキャラだったのか、この子は.ずるい。好き!

 

まぁ、そんな感じで個人的に好きなところばかりに言及してしまったが、ミカサエンドは言うまでもなく切ない終わりでした。ミカサにとっては決してハッピーエンドではないからね。何よりも大切だった人を失った悲しみを背負って生きていかなければならないのだから。

 

最後の最後まで音楽にも満足!でしたとさ。

こちらで色々と消化できたので、オープニングやエンディングをひたすらループする毎日、そろそろ抜け出せそうです.

 

そのうち寂しくなったらハンジとリヴァイの魅力を語る記事でも。

千歳水族館で鮭の生き様を見た話

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今年は北海道の名物・秋鮭が不漁というニュースを観た。猛暑の基準を更新したであろうこの夏の影響か?鮭に手が届きにくくなるのも辛いが、いよいよ地球も心配になってくる。

 

そんな中で思い出したのが、北海道の新千歳にある鮭水族館。空港から電車で数駅、駅から徒歩で20分ほどのところに位置している。

 

鮭の水族館には数種類の鮭はもちろんが展示されているが、とくにインパクトがあり色々な意味で面白いのは“水中観察ゾーン”。隣を流れる千歳川のリアルな水中を覗くことができる。私が訪れたのは11月。運良く鮭の産卵時期に巡りあい、自然界でたくましく生きる野生の鮭を拝めた。

 

水族館の水槽にいる、小綺麗で時間の停止したような空間にいる鮭とは比べ物にならないほど泥臭く、荒々しく、気高く、美しい。思わず見入ってしまったのである。

 

水族館を出て千歳川を眺めると、川の一面を覆いつくす大量の鮭の群れを見ることができる。こんな大量の鮭がいて、あぶれ者も出るはずだろうと思い川の周辺に目をやると、たくさんいるではないか。勢いあまって上陸してしまったがゆえに命を散らした鮭たちが。

 

産卵を終えた鮭はほとんどの場合死んでしまうらしい。まさに命懸けのイベント…というか命を紡ぐために、死へ向って大行進しているようなもの。そう思うと、うっかり上陸死してしまった鮭たちは志半ばだったのかと、少し感傷的になる。

 

鮭たちが川でこんな死闘を繰り広げる中、傍観する我々人間たち。だが、その光景を見て鮭の生き様に感服すると同時に、生命の神秘について改めて考えたのは私だけではないはずだ。

 

その頃に比べると、今年の千歳川はだいぶ大人しくなるのだろうか。密度が減るぶん、おしくらまんじゅうに負けた鮭が命を落とすことはないのだろうか。

 

そんなことを考えながら、ふと北海道に行きたいと思うわけです。